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発泡スチロールのおもしろ実験室
フジカット社員による、発泡スチロールを使ったおもしろ実験のページです。成功あり失敗ありの実験室。今後何が出てくるかお楽しみ!皆様もいいアイデアや実験結果がありましたら、メールをお寄せ下さい。
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クントの波動実験演習問題より             
 18  暑い夏の夜、クントの波動実験について考える
 発泡(スチロールビーズ)事件の
        『踊る大走査線』


 
  ここは、町外れの高校のどこにでもある小さな理科室だ。あれは確か、リチャード達と話した、例の研究所のミッキーの送別会が いつもの居酒屋であった翌日の、昼間は気温も限界を知らないほど上昇して、カンカンに厭になるほどよく晴れた、午後の出来事だっただろうか。その日は、夏休みで、数人のクラブの生徒達が午前中の内に帰った後、私の他には、とっくに誰もいないはずだった。

  夕方になって、突然のように、バリバリと言う物凄い稲光の雷雨が、小一時間ほどで 頭上を通り過ぎた後、このあたり一帯は、何も無かったかのような静けさが蔽った。丁度、派手な殺人事件の雷鳴のような銃声が鳴り響いて、パンパンと撃ち合いの後、バタバタと人の黒影が幾つも倒れていくように見えてから、暫くして辺りには誰もいなくなり、生き物の気配までが全くなくなったような そんな恐ろしいギャング映画で、次の場面まで、その廃墟のように黒いものが散乱した辺りに、ほんの束の間の、虚無と静寂だけが漂う、まるで空に浮かんだ人魂のように、建物のがらんとした悲しそうで鬱陶しい研究機材だらけが やたら所狭しと並んだ室内空間を 漂うのに似てと言ったほうが良かったのだろうか、それは。ふと下を見ると、いつの間にか硬く握りしめていた拳からは心臓の鼓動が微かに伝わって来ているのに気がついた。静かだ。そして、 辺りは夜の帳が下ろされるように次第に暗くなって来た。で、こうしてはいられないと急いで、雑務を片付けてから、私はいつもの実験の続きを始めようと この部屋に一人で入って来たのだった。












 最初のうちはそれでも順調だった
例の葬送曲のBGMに合わせて周波数を設定したところ、定型的な波動が発生した。 発泡スチロールのビーズは1mmにしておいた。チューナーのつまみを微調整すると、よだれを垂らした鬼が白い牙をむき出して笑っているかのようで、面白いように、波動はうなりを見せ始めた。
 












                                                      

時に、跳ね上がって、踊りだすように見えたり



あるいは、赤子を抱くような静けさで 凪ぎ状態を波形で表現したりして、次第にわたしは この実験に我を忘れて、のめりこんで行ったのが迂闊だったのかも知れないと、今になって思う。










  それは、フラッシュを焚いて、側面から波動写真を記録しようとカメラのボタンを押した時だったか。この写真の右端だ。私は小さく窓に映った怪しい人影には、それが、まったく、気にも留めずと言うか、まるで気がつかなかった。先ほどの機関銃か銃声の破裂音のような 寧ろ、逆にそれが自然な けたたましい雷雨を連想させるような、日常から乖離して目に入る一切のものを意識して私の耳が避けようとしていたのかも知れない、と言うほうが、その時の心境は或いは正解だったのだろう。繰り返すが、全く気がつかなかったのだ。その後に続いて起きたことは、一瞬の出来事だった。その視線の先の薄明かりでどちらとも特定できない茫茫とした辺りから急に意味不明の叫び声がして、驚いて振り返った、その時だ。「何だ、あれは」と思わず、その不信な声が聞こえた窓に映った怪しげな動く黒影の方を見ながら、乾燥しきった口の中に残っていた僅かな固唾に 精一杯の力を尽くして、狭く収縮した喉から食道に、両手で押し込むようにして唾液を飲み込んだ末、ようやくの思いで、その一声が出せたのだったが、全く年甲斐もなく、全身身震いするような恐ろしさが背筋を雷のように走って、これまた負けんばかりの意味不明な大声を続けて張り上げてしまった。あの昼間の雷雨の最中、銃声にバタバタ倒れていった黒影がデーモンのように生き返ったのだろうかと、何故か混同していた。しかし、しかし、それから、一体どれぐらい眠っていたのだろうか。私の身体は何処かに運ばれて行き、車に乗せられたような気がしたのだったが全く覚えていない。目が覚めると、いきなり『発泡事件』の2段抜きの見出しが見える新聞が、ベッドの横の小さなテーブルに2枚に折られて、こちら向きに無造作に置かれているのが見えた。一瞬、これは大変なことが起きたのに違いないと思った。それでこうしてはいられないと、後頭部に妙に頭痛のする上半身だけ何度かごそごそしながら、やっとの思いで起き上がり、一二度、両目を右手の平でこすって 再度 よく見ると、新聞の見出しには『発泡』の後に『スチロール、、、』と変にぎこちないカタカナ字の刻印が、意味ありげに印刷してあったのが見えた。どうやら、私は、あの「発泡スチロール実験」に巻き込まれたようだと気がつくのに、そう時間はかからなかった。 ※事件⇔実験 ここが落ちでした

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